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“新印象派”とは
1880年代半ばから1900年代初めにかけて活躍した点描技法を用いる画家たちは、「新印象派」と呼ばれます。彼らは、その名が示す通り「印象派」を継承しながらも、最新の光学や色彩理論を参照し、光と色の効果を探求しました。観る人の目の中で混ざるよう置かれた小さな点は、色彩の輝きと光の効果を高めるものでした。新印象派の創始者であるジョルジュ・スーラは、1891年に31歳の若さで亡くなるまで新印象派の技法を用い、大都市パリで暮らす人々や詩的な海景画を描きつづけました。
ジョルジュ・スーラ 《ポール=アン=ベッサンの外港、満潮》
1888年 油彩、カンヴァス 67×82cm オルセー美術館、パリ
Achat sur fonds d'une donation anonyme canadienne, 1952
©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
印象派と新印象派
新印象派の作品が初めて発表されたのは、1886年5月から開催された第8回印象派展でした。印象派の代表的な画家であるカミーユ・ピサロが、のちに新印象派と呼ばれるジョルジュ・スーラやポール・シニャックら若い世代の画家たちの出品に尽力しました。1880年代に入るとクロード・モネやピエール=オーギュスト・ルノワールはすでに印象派展に積極的には参加していませんでしたが、印象派が新印象派の画家たちに与えた影響は疑いようがありません。例えば、シニャックは、1880年に開かれたモネの個展をきっかけに画家を志したことが知られています。
クロード・モネ 《税関吏の小屋・荒れた海》 1882年 油彩、カンヴァス
58×81cm 日本テレビ放送網株式会社
ジョルジュ・スーラ 《セーヌ川、クールブヴォワにて》
本作は、ジョルジュ・スーラによる記念碑的大作《グランド・ジャット島の日曜日の午後》(1884-86年、シカゴ美術館)と同じ時期に描かれた、新印象派の最初期の作品のひとつです。綿密に構成された画面には、芝生、川面、家々と水平の帯が重ねられ、女性や犬、ヨットも横方向の動きを予感させます。それに対して、対岸の景色をふさぐほど大きく描かれた木の幹が垂直に通り、濃い影とともに画面全体を引き締めています。穏やかな夏の日を描いたスーラには珍しい縦型の本作は、発表当時にはとくに水の透明性や美しい光によって評価されました。
ジョルジュ・スーラ 《セーヌ川、クールブヴォワにて》(部分)
1885年 個人蔵 © Droit Réservé
科学との出合い
19世紀後半のパリは、工場が次々とたち、鉄道網が整備され、1889年にはエッフェル塔が完成するように、科学の力で生活や社会が大きく変わりゆく時代でした。新印象派の特徴のひとつは点描という技法ですが、その色彩の選択や点のような小さな筆触の配置には、色彩理論など最新の科学も参照されました。シニャックの妻となる女性が描かれる本作では、画家が科学者シャルル・アンリの研究から学んだエンコースティック(熱で溶かした蝋を顔料に混ぜた絵具で描く技法)が試みられています。
ポール・シニャック 《髪を結う女、作品227》 1892年
エンコースティック、裏打ちされたカンヴァス 59×70 cm
個人蔵 © Droit Réservé
新印象派の広がり
ベルギーで新印象派を紹介した前衛芸術家グループ「レ・ヴァン」の中心人物で、肖像画を得意としたレイセルベルヘの代表作です。チェロのスクロール、壁の模様や女性の髪など、繰り返される渦巻きがリズミカルに呼応し、装飾的な画面が実現しています。1886年にパリで発表され、美術批評家フェリックス・フェネオンに新印象派と名付けられた新しい表現は、翌1887年2月にはベルギーで展示され、すぐに国境を超えて広まりました。肖像画や田園の風景など描かれる主題の幅も広がり、多様で豊かな作品が生み出されていきました。
テオ・ファン・レイセルベルヘ 《マリア・セート、後のアンリ・ヴァン・ド・ヴェルド夫人》
1891年 油彩、カンヴァス 118 × 84.5 cm
アントワープ王立美術館 © KMSKA – Lukasweb
地中海との出合い
スーラの亡くなった1891年以降、アンリ=エドモン・クロス、ポール・シニャックら新印象派の画家たちは次々に南仏の光と風景に魅了され、アルカディア(古代の理想郷)のような情景を描き出しました。当時は小さな漁村であったサン=トロペの夕暮れを捉えた本作は、紫や黄色、松の緑や屋根のオレンジによって、美しい調和がもたらされています。また、本作はクロスによる《農園、夕暮れ》(1893年、個人蔵、本展出品作)と交換した作品で、画家同士の交流もうかがい知ることができます。
ポール・シニャック 《サン=トロペの松林》 1892年
油彩、カンヴァス 64.6×80.5cm 宮崎県立美術館
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コピーライト
新印象派―光と色のドラマ Neo-Impressionism, from Light to Color
予告
新印象派―光と色のドラマ Neo-Impressionism, from Light to Color
2015年1月24日(土) ~ 3月29日(日)
印象派のモネの作品から始まり、スーラ、シニャックによる新印象派初期の作品、その後フランスやベルギーで次々と生み出された多様な新印象派の作品、さらにマティス、ドランの色彩溢れる作品をご紹介します。スーラの描いた静かで小さな点が、マティスのダイナミックで強い色彩の表現へ至るまでの変化の軌跡を、世界各国から集結する約100点でたどります。
大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史
予告
大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史
A History of the World in 100 Objects
2015年4月18日(土) ~ 6月28日(日)
ロンドンにある大英博物館は、人類の文化遺産の殿堂として世界中のあらゆる地域と時代を網羅したコレクションを誇ります。「大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史」は、700万点を超える収蔵品から選び出した100作品を通じて、200万年前から現代に至る人類の歴史を読み解こうとする試みです。
第3回 都美セレクション グループ展
開催中
第3回 都美セレクション グループ展
2014年11月26日(水) ~ 2015年1月10日(土)
「都美セレクション グループ展」は、従来の発想にとらわれない新しい表現を追求する現代作家たちの創作活動の支援を目的とし、グループによる展覧会企画の公募、展示を行うものです。天井の高低差や壁や床の設えが特徴的な東京都美術館のギャラリーA、B、Cを舞台に、これらの展示空間だからこそ実現可能な、新しい表現を追求する6グループによる展覧会を実施いたします。絵画、彫刻、書、工芸、写真、インスタレーションとジャンルも多様な個性あふれる現在(いま)の表現を是非ご覧ください。
ミュージアムスタート あいうえの
Museum Start あいうえの
上野公園に集まる文化施設(上野の森美術館、恩賜上野動物園、国立科学博物館、国立国際子ども図書館、国立西洋美術館、東京国立博物館、東京文化会館、東京都美術館、東京藝術大学)が連携し、子供たちの「ミュージアム・スタート」を応援するプログラムです。 日本を代表する文化施設が歩いて回れる範囲に集まっている環境を最大限に活かし、子供と大人が学びあえる環境を創造します。 見る・聞く・話すなどの体験を通じて、子供たちにミュージアムの楽しさを伝えることを目的とします。
とびらプロジェクト
とびらプロジェクト
当館と東京藝術大学が連携し運営する「とびらプロジェクト」は、美術館にあったらいいなと思える活動を、広く一般から募集したとびラーと、学芸員や大学教員がフラットな立場で考え実行するプロジェクトです。
とびラーの活動はボランタリーですが、美術館から生まれる新しい暮らしの形、アート・コミュニティをつくりあげるプレーヤーとして活躍しています。 世代や職種を越えて集まったとびラーが生み出す様々な活動によって、来館した多くの人々の美術館での体験がより深く、充実したものとなることを目指しています。
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