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Tobi Cast 2010年9月

2010年9月24日

上野のお山の地名物語(1)

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 現在リニューアル工事中の東京都美術館が建つている場所は、かつては二本杉原と呼ばれていました。昭和55年当時、美術館の住所は台東区上野公園8-36になってはいましたが、まだ台東区二本杉原で郵便物が届いていました。昔の言い伝えに詳しい人から、この場所には大きな二本の杉の木があり、日光の太郎杉との間を天狗様が飛んでいて、夕方に子供は早く帰らないと神隠しにあうよと脅かされていたと聞きました。しばらくはこの杉の切り株も残っていたようです。噴水のある場所は寛永寺の根本中堂があった場所で、竹之台と呼ばれていました。唐の明州、天台山で天台教学を学んだ最澄は、この山から竹を持ち帰り比叡山に植えました。東叡山寛永寺は京都の鬼門にあって都を守っていた比叡山延暦寺にちなんで、東の延暦寺という意味で建立されましたが、その時比叡山から竹が運ばれ、この地に植えられて竹之台という地名になったそうです。(乙葉 哲)

(美術館と書いてある所は旧東京都(府)美術館が建っていた場所です。)

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2010年9月9日

NY通信(1) ディア:ビーコン Dia:Beacon

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[写真]湖のようなハドソン川沿いに建つディア:ビーコン。都会の喧噪とは無縁な豊かな自然に囲まれています。
Dia: Beacon, Riggio Galleries, 2002. Photo: Michael Govan. ©Dia Art Foundation

 世界最大級のメトロポリタン美術館やMoMA(モマ)など、ニューヨークには数多くの美術館があります。これからの季節、楽しみな企画展も目白押しですが、今日はマンハッタンから電車で1時間半ほどの郊外にある「ディア:ビーコン」をご紹介します。
 1929年に建てられたナビスコのパッケージ印刷工場を転用した現代美術館は、大きな作品も余裕で展示できる広さを誇ります。しかし何より印象深いのは、個々の作品を照らす光の美しさ。天井近くの窓から降り注ぐ自然光が、実にエレガントな雰囲気をかもし出しています。
 アグネス・マーティン、ロバート・ライマン、イミ・クネーベル、河原温、リチャード・セラ、アンディ・ウォーホル……。さながらアーティスト自身の巨大なスタジオを思わせる環境下におかれた彼らの作品は、驚くほど生き生きとした表情をみせています。美術館は、展示という「作品の命」に関わるきわめて重要な役割を担っていますが、ディア:ビーコンは、既存の建築にその可能性を見出し、見事な空間を立ち上げることに成功しているのです。(中原淳行)

オフィシャル・ウェブサイトhttp://diabeacon.org/

*「NY通信」では、現地の美術館情報を4回に渡ってお届けします。

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2010年9月3日

東京都美術館と戦争画(3)

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 1945年(昭和20)8月の終戦後、「作戦記録画」を中心とした150点余の戦争画は、アメリカ軍に接収されます。そこには前回ご紹介した清水登之の画も含まれていました。そしてそれら接収された戦争画は、46年5月に都美(旧館)の陳列室5室に収容されました。陳列室自体もアメリカ軍に接収され、誰も立ち入れないままようやく6年後の52年7月に解除となり、戦争画はアメリカに搬出されます。その後その存在も忘れられがちでしたが、68年になって返還ではなく「無期限貸与」という形式で日本に戻す合意が政府間で成立し、70年に東京国立近代美術館に収容されました。その後順次同館の常設展示で公開され、現在に至っています。
 さて、もとは東京都美術館で保管されていた絵はがきは、現在東京都現代美術館に移管され、同館の美術図書室で閲覧することができます。清水登之の戦争画絵はがきはご紹介したものの他にもう1点《盧山東孤嶺ニ於ケル津田部隊奮戦之図》(写真)、また41年の「聖戦美術展」を中心とした戦争画絵はがきが合計で100点余あります。原作品を観る機会はなかなか無く、現在所在が明らかでない作品の絵はがきも含まれていますので、機会があれば是非ご覧ください。(板谷敏弘)

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