上野アーティストプロジェクト2024「ノスタルジア―記憶のなかの景色」

2024年11月16日(土) - 2025年1月8日(水)|東京都美術館 ギャラリーA・C

芝康弘《いつもの此の道》2017年 紙本彩色 東京オペラシティ アートギャラリー蔵

ニュース

  • 2024.11.16(土)
    開幕しました
  • 2024.11.1(金)
    展覧会公式サイトを公開しました
  • 2024.11.1(金)
    「ダンス・ウェル」の申し込みを開始しました。詳細はイベント情報をご覧ください。

展示内容

【展示構成と出品作家の略歴紹介】(展示順)

阿部達也南澤愛美芝康弘
宮いつき入江一子
玉虫良次近藤オリガ久野和洋

第1章 街と風景

―画家たちは、陽光によって変化する街の日常風景を、光、空気、水、色彩の微細な変化も含めて、丁寧に描き出しています。もしかしたら、未来にはなくなるかもしれないこの日常を慈しむ。それは、未来の視点から見た、かけがえのない現在へのノスタルジアともいえるでしょう。

阿部 達也
ABE Tatsuya

1974年東京都生まれ。1999年武蔵野美術大学油絵学科卒業。2004年から二紀展に出品を始め、以後毎年出品。2011年の東日本大震災の前後から、身近な川や海、郊外など、空間が広く深い景色を「できるだけ正確に」描く風景画を継続して制作している。現在、二紀会会員。
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阿部達也《多摩川(東京都昭島市)》 2021年
油彩、カンヴァス 作家蔵

阿部達也《Water Gate(東京都 調布市染地)》 2015年
 油彩、カンヴァス 作家蔵

南澤愛美
MINAMIZAWA Aimi

1999年東京都生まれ。2022年女子美術大学洋画専攻版画コース卒業。2022年日本版画協会第89回版画展日本版画協会賞受賞。川、釣り堀、そして銭湯などで動物が釣りを楽しんでいる情景を、光と波紋の表現に特色のあるカラー・リトグラフで制作している。
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南澤愛美《薄曇りの頃》 2022年 リトグラフ 作家蔵

南澤愛美《さざなみに集う》2023年 
リトグラフ 作家蔵

第2章 子ども

―少年たちの遊ぶ姿、少女たちの静かで穏やかな憩いの様子など、過去の自分を現在の子どもたちに重ねて描く二人の作家の作品を紹介します。

芝康弘
SHIBA Yasuhiro

1970年大阪府生まれ。1994年愛知県立芸術大学日本画科卒業。学生時代から、院展に出品を続ける。日本橋三越本店などで個展多数。愛知県立芸術大学非常勤講師。子どもたちが陽光にあふれた野外で無心に遊ぶ情景を、岩絵具を削りながら表現した繊細な日本画で一貫して描き続けている。現在、日本美術院特待。
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芝康弘《六月の詩》 2011年 紙本彩色
東京オペラシティ アートギャラリー蔵

芝康弘《彼方》2005年 紙本彩色 作家蔵

宮いつき
MIYA Itsuki

1956年東京都生まれ。1978年東京藝術大学日本画科卒業。翌年から創画会に出品を続ける。1995年、文化庁海外派遣員としてアイルランド、イギリスに滞在。2007年より多摩美術大学教授(2023年に退任)。子どもや女性が、光あふれる部屋で思いにふける情景などを描く。物語や寓意を感じさせる知的、構成的、装飾的な絵画で高い評価を得ている。現在、創画会会員、多摩美術大学名誉教授
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宮いつき《晩夏》 2003年 紙本彩色 個人蔵

宮いつき《語り手と聞き手》2010年 紙本彩色 作家蔵

第3章 道

―幻想も含めて、ノスタルジアを表現している多様な絵画を展示します。今は失われてしまった過去に強く恋焦がれる気持ちは、やがて現実を超えた幻想的な風景に至る道を見いだしていきます。

入江一子
IRIE Kazuko

1916年日本統治時代の朝鮮の大邱に生まれる。父親の実家は山口県萩市。1938年女子美術専門学校(現女子美術大学)師範学科西洋画部を卒業。同年独立展に出品、以後出品を続ける。1947年女流画家協会に創立会員として参画。1969年、シルクロードに写生旅行。以後、30か国以上を訪れ、同地の風景や人々の暮らしをテーマにした絵画がライフワークになる。2021年没(享年105)。
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入江一子《イスタンブールの朝焼け》 1975年 油彩、カンヴァス
入江一子シルクロード記念館蔵

入江一子《トルファン祭りの日》1981年 油彩、カンヴァス
入江一子シルクロード記念館蔵

玉虫良次
TAMAMUSHI Ryoji

1956年埼玉県生まれ。1979年武蔵野美術大学油絵学科卒業。同年一水会展に出品し、以後出品を続ける。1982年安井賞展(西武美術館)に出品。1999年昭和会展優秀賞。2015年武蔵野美術大学非常勤講師。懐かしい昭和の情景を再構成し、現代社会への違和感と重ねつつ独特の油彩画を確立している。現在、一水会運営委員。
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玉虫良次《epoch》 部分 2019-23年 油彩、カンヴァス 作家蔵

玉虫良次《epoch》部分 2019-2023年 油彩、カンヴァス 作家蔵

近藤オリガ
KONDO Olga

1958年ベラルーシ生まれ。1983年ベラルーシ国立美術大学卒業。2007年来日し、以降在住。新制作協会に出品を続け、2017年に会員となる。2013年第1回損保ジャパン美術賞展FACE2013で優秀賞。乳白色の階調と柔らかい光に包まれた深みのある空間のなかで、慣れ親しんだ家族、故国の自然、花、果物を現前させた絵画を制作している。現在、新制作協会会員。
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近藤オリガ《月下のレモン》 2022年 油彩、カンヴァス 個人蔵

近藤オリガ《ザクロの樹と父の肖像》2014年 
油彩、カンヴァス 作家蔵

久野和洋
KUNO Kazuhiro

1938年愛知県生まれ。1963年武蔵野美術学校西洋画科卒業。1973-76年同美術大学の派遣により滞欧、留学する。1982年立軌会同人。1991-92年文化庁派遣在外研修員としてイタリアに滞在。2002年武蔵野美術大学教授。ヨーロッパ古典絵画を研究し、重厚なマティエールに裏付けられた深い空間のある《地の風景》シリーズで高い評価を得ている。2022年没(享年83)。
プロフィール詳細

久野和洋《地の風景・刻刻》 2004-05年 油彩、カンヴァス
名古屋画廊蔵

久野和洋《地の風景・坂の道》2017年 油彩、カンヴァス
名古屋画廊蔵

開催概要

展覧会名
上野アーティストプロジェクト2024「ノスタルジア―記憶のなかの景色」
Ueno Artist Project 2024:Nostalgia ―Scenery in Memory
会期
2024年11月16日(土) - 2025年1月8日(水)
会場
東京都美術館 ギャラリーA・C
休室日
2024年11月18日(月)、12月2日(月)、16日(月)、
21日(土)-2025年1月3日(金)、6日(月)
開室時間
9:30〜17:30、11月22日(金)、11月29日(金)は9:30~20:00 ※入室は閉室の30分前まで
観覧料

一般500円、65歳以上300円 学生以下無料

  • ※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料 *いずれも証明できるものをご提示ください
  • ※都内の小学・中学・高校生ならびにこれらに準ずる者とその引率の教員が学校教育活動として観覧するときは無料(事前申請が必要)
イベント情報
https://www.tobikan.jp/exhibition/2024_uenoartistproject.html
主催
東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)
問い合わせ先
東京都美術館 03-3823-6921