ニュース
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2026.1.15(木)
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2026.1.8(木)閉幕しました。多数の方にご来場をいただきありがとうございました
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2025.12.25(木)上野アーティストプロジェクト2025「刺繍―針がすくいだす世界」展図録は好評につき完売しました
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2025.12.4(木)
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2025.11.18(火)開幕しました
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2025.11.17(月)
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2025.10.30(木)みどころ を追加しました
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2025.10.2(木)イベント情報を追加しました
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2025.8.7(木)展覧会公式サイトを公開しました
展示内容
上野アーティストプロジェクト第9弾として開催する本展では、布地などに針で糸を刺し、縫い重ねる手法によってかたちづくられた多彩な造形と表現に注目します。手に持った針を動かし、布の表裏の行き来を繰り返す「刺繍(ししゅう)」と呼ばれるような仕事は、つくり手に自分だけの世界に潜りこむことを促し、安らぎや自己解放、時に救済をももたらすものだと言われます。一方で、布地の補修や装飾、信仰などのため、様々な時代、様々な場所で土地の風土に根ざしながら発生してきたこの手わざは、時間・空間を隔てた他者の生活への想像力を働かせるきっかけともなり得るものです。
本展では、大正末から現在にいたる国内の5名の刺し手たちの活動をみつめます。それぞれが手を動かし、布の上にすくい上げた「かたち」と向き合うことで、針と糸というシンプルな道具とともに続けられてきたこのいとなみの意味と可能性について、考える機会となれば幸いです。
みどころ
1. 「刺繍」の多様さと出会う ー 5名のつくり手による 100点を超える作品を展示
日本の伝統的刺繍技法を継承する平野利太郎。定型のステッチを使わず、絵の具を載せるように毛糸を刺し重ねて風景や事物を描いた尾上雅野。糸やビーズなど多彩な材料を用い、モチーフを写実的に表現する岡田美佳。具体的な図像をつくるのではなく、自身と向き合いながらひたすら糸を針で刺し続ける伏木庸平。ベンガル地方に伝わる布・カンタを研究した望月真理。以上5名の、新作を含めた100点以上の作品を通して、「刺繍」という言葉では捉えきれない、糸と針による多様なかたちをご覧いただきます。
2. 針と糸によるいとなみの意味と可能性について考える
「刺繍」と呼ばれるような糸と針による手仕事は、布の補修・強化・再生 、あるいは装飾や信仰のため、様々な地域で行われてきました。職能として技術が培われ継承される世界がある一方、家庭内においては主に女性がその仕事を担い、あるいは近代以降には美術作品として取り扱われるなど、そこに付された価値は一様ではありません。一心に針を動かす行為はひとりの世界への没入をもたらすものでもあり、つくり手は、手を動かしながら自分自身と向き合うこともあるでしょう。このような、針で糸を刺すといういとなみがもたらす様々な意味と可能性について考える、貴重な機会となります。
3. 「刺繍がうまれるとき―東京都コレクションにみる日本近現代の糸と針と布による造形」を同時開催
ギャラリーBでは、主に東京都立の美術館・博物館のコレクションから、近代女子教育と刺繍に関わる資料、戦争の時代の千人針、火消装束の刺子、そして刺繍的技法を用いた現代作家たちの作品等に焦点をあて、糸と針と布による造形がうまれた文化・社会的背景をたどります。
作家紹介
【展示構成と出品作家紹介】(展示順)
平野利太郎(ひらの としたろう)
1904〜1994
近世以来の刺繍職人の家に生まれ、伝統的技法に基づきながら革新的な表現を追い求めた。
平野利太郎《花と魚菜》(部分) 1953年 町田市立博物館蔵
平野利太郎《サボテン》(部分) 1955年
町田市立博物館蔵
尾上雅野(おのえ まさの)
1921〜2002
西洋刺繍の知識を土台に、羊毛の糸を用いた躍動感ある絵画的な刺繍作品を発表し、日本手芸普及協会の会長も務めた。
尾上雅野《秋》1974年(公財)日本手芸普及協会蔵
尾上雅野《赤い花の中の少女》
制作年不詳
(公財)日本手芸普及協会蔵
岡田美佳(おかだ みか)
1969〜
いつかどこかで目にし、記憶した風景や事物を、自由なステッチで画面上につくり上げている。
岡田美佳《丸ごとキャベツ》1997年
作家蔵
岡田美佳《ハーブの庭》1996年 作家蔵
伏木庸平(ふせぎ ようへい)
1985〜
つくることをめざすのではなく、自分の奥底に流れる時間や感覚を確かめるかのように、日々、糸を刺し続ける。
伏木庸平《オク》(部分) 2011年- 作家蔵
伏木庸平《こもんべべ》(部分)
2023-24年
作家蔵
望月真理(もちづき まり)
1926〜2023
ベンガル地方の女性たちの間で古布再生や祈りの思いから生まれ継承されてきたカンタと呼ばれる針仕事に共鳴した。
望月真理《太陽紋の法被》(部分) 1998-2003年
個人蔵
望月真理《象は森の王様》2020年頃
個人蔵
※撮影は全て鈴木静華
基本情報
- 展覧会名
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上野アーティストプロジェクト2025「刺繍―針がすくいだす世界」
Ueno Artists Project 2025: Embroidery
―Expression of Life from the Rhythm of a Needle
- 会期
- 2025年11月18日(火)~2026年1月8日(木)
- 会場
- 東京都美術館 ギャラリーA・C
- 休室日
- 2025年12月1日(月)、12月15日(月)、12月22日(月)~2026年1月3日(土)、1月5日(月)
- 開室時間
- 9:30~17:30 金曜日は9:30~20:00 ※入室は閉室の30分前まで
- 観覧料
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一般800円、65歳以上500円、学生・18歳以下無料
- ※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料
- ※学生の方、65歳以上の方、各種お手帳をお持ちの方は、証明できるものをご提示ください
- ※都内の小学・中学・高校生ならびにこれらに準ずる者とその引率の教員が学校教育活動として観覧するときは無料(事前申請が必要)
- ※同時期開催の特別展「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」のチケット提示にて入場無料
- 主催
- 東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)
- 問い合わせ先
- 東京都美術館 03-3823-6921
- 展覧会図録
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- ・仕様:220×165㎜/136ページ
- ・デザイン:芝晶子(文京図案室)
- ・撮影:鈴木静華
- ・価格:3,300円(税込)
- ※好評につき完売しました。