企画展
2026年7月23日(木)~10月7日(水)

東京都美術館は、今から100年前の1926年、日本初の公立美術館として東京・上野公園内に開かれました(※開館時の名称は「東京府美術館」)。本展は、この「100年」という時間を、異なる3つの場所でそれぞれに続けられた創作活動をとおして、展望していきます。
第一部「上野—東京都美術館の100年」では、上野に誕生した美術館のはじまりからこれまでを、そこで開催されたさまざまな展覧会やその周辺に広がる風景から振り返ります。第二部「大牟田—江上茂雄の100年」では、九州の炭鉱の町・大牟田そして荒尾で生涯をすごし、その場所の風景を描き続けた江上茂雄(1912-2014)の画業をみつめます。第三部「ブエノスアイレス―《百日草の庭》をめぐる100年」では、当館が開館した1926年に描かれ、最初の収蔵品となった絵画作品《百日草の庭》をめぐって、戦前にアルゼンチンに渡ったある日本人移民とその家族たちの「絵」と「花」の物語をたどります。
近代以降、あまたの博覧会、展覧会の開催地となり、さまざまな文化的施設がつくられた上野という場所は、日本近現代美術史の中心地とみなされてきました。本展では、多種多様なひとびとが集った上野そして東京都美術館の100年と、そこから遠くはなれた土地で、個人の膨大な熱量によって繰り広げられた創作の営みとを並行してたどることで、「中央/周縁」といった枠組みをのりこえ、表現することの根源的な意味を浮かび上がらせていきます。
ひとびとの「より良い生活」を支える場所として、美術館はなにができるのか。3つの場所の風景と向き合いながら、次の100年について考えていきます。
閉じる
一般 1,200円 / 65歳以上 1,000円 / 学生・18歳以下無料
閉じる
トーク・シリーズ
①江上茂雄を語る
本展(第二部)出品作家の江上茂雄の次男として福岡・大牟田に生まれ、東京藝術大学美術学部卒業後、現在は福岡を拠点に活動する美術家・江上計太氏と、『江上茂雄作品集』(2010)刊行にたずさわったデザイナーの尾中俊介氏に、江上茂雄についてお話いただきます。
江上計太(えがみ けいた)
1951年福岡県生まれ。江上茂雄氏の次男。1977年東京藝術大学美術学部芸術学科卒業後、福岡市および大牟田市を拠点に現代美術家として活動。ロック・ミュージックをはじめとする幅広い音楽への造詣に基づき、幾何学形態を組み合わせた作品を制作している。1991年第5回バングラデシュ・アジア美術ビエンナーレ最高賞受賞。1995年ガスコーニュ・ジャパニーズ・アート・スカラーシップでフランス滞在、1999年福岡県文化賞を受賞。東京でのコミッション・ワークにファ-レ立川(立川市)、渋谷マークシティ(渋谷区)等。
尾中俊介(おなか しゅんすけ)
1975年山口県生まれ。本展のグラフィック・デザインを担当。2007年に田中慶二とともにCalamari Inc.を設立。美術関連の図録、書籍、広報物等の印刷のグラフィック・デザインを数多く手掛けている。2010年の『江上茂雄 作品集』の刊行および同年のアートスペース・テトラでの江上茂雄展開催に携わる。本展第三部《百日草の庭》リサーチ・プロジェクト企画・制作者であるAHA!との協働も多く、代表的なものに『はな子のいる風景 イメージを(ひっ)くりかえす』(2017年)、『わたしは思い出す 11年間の育児日記を再読して』(2023年)等がある。詩人としても活動し、『CUL-DE-SAC』が第15回中原中也賞最終候補となった。
お申し込み受付終了
トーク・シリーズ
②名もなき誰かの足跡をたどる
在野の民話採訪者・小野和子氏の書籍編集やメキシコ民衆版画のリサーチ等に取り組んできた清水チナツ氏と、本展(第三部)に《百日草の庭》リサーチ・プロジェクトで参加したAHA!の松本篤氏に、自身の活動がまなざしてきたものについてお話いただきます。
清水チナツ(しみず ちなつ)
1983年福岡県生まれ。宮城県在住。2011〜18年せんだいメディアテーク学芸員として、震災後の展覧会企画や対話の場づくり、地域文化のアーカイブに携わる。2019年にPUMPQUAKES設立。2020〜21年メキシコ・オアハカに滞在し路上の版画運動を調査。主な企画展に「畠山直哉 まっぷたつの風景」(2016年)。民話採訪者・小野和子『あいたくて ききたくて 旅にでる』など4作を企画・出版。
松本篤(まつもと あつし)
1981年兵庫県生まれ。NPO法人記録と表現とメディアのための組織(remo)研究員。アーカイブプロジェクト、AHA![Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ]世話人。ワークショップ、展覧会、書籍、ウェブサイトなど、私的な記録に着目したさまざまなメディアづくりに従事。目下、1939(昭和14)年に岐阜県伊深尋常小学校から発行され、1979(昭和54)年に伊深親子文庫によって再発行された『慰問文集』の再々発行に取り組んでいる。
お申し込み受付終了
トーク・シリーズ
③戦中・戦後の女性の美術家たちを追いかける
本展(第一部)出品の女流美術家奉公隊《大東亜戦皇國婦女皆働之図》、戦後福岡の前衛美術家・田部光子(1933-2024)に関する調査・研究に、それぞれ継続的に取り組んできた吉良智子氏と正路佐知子氏に、戦中・戦後期の女性の美術家たちを追う中で見えてきたことについてお話いただきます。
吉良智子(きら ともこ)
1974年東京都生まれ。2010年千葉大学大学院社会文化科学研究科修了(博士(文学))。著書に『戦争と女性画家 もうひとつの「近代」美術』(ブリュッケ、2013年)、『女性画家たちと戦争』(平凡社、2023年)。『戦争と女性画家』において女性史青山なを賞受賞(2014年)。コラムに「フェミニズム/ジェンダー美術史って何?」(『美術手帖』特集 女性たちの美術史 2021年8月号)ほか。
正路佐知子(しょうじ さちこ)
1980年岡山県生まれ。国立国際美術館主任研究員。福岡市美術館学芸員を経て、2023年4月より現職。近年の企画に「田部光子展『希望を捨てるわけにはいかない』」(2022年)、「藤野一友と岡上淑子」(2022-23年)、「コレクション2 身体―――身体」(2024年)、「コレクション2 Undo, Redo わたしは解く、やり直す」(2025年)、「プラカードのために」(2025-26年)がある。
鑑賞プログラム
①キッズ+U18デー
18歳以下の方とその保護者限定の無料開室日です。小学3年生以下は保護者同伴必須。
鑑賞プログラム
②ダイアローグ・ナイト
東京都美術館で活動するアート・コミュニケータ(とびラー)と一緒に対話をしながら展示室をめぐります。
【一般受付】
9月11日(金)
お申し込み受付終了
【一般受付】
9月18日(金)
お申し込み受付終了
鑑賞プログラム
③担当学芸員と一緒に作品を鑑賞する会
本展担当学芸員と一緒に対話をしながら展示作品を鑑賞します。
9月9日(水)
お申し込み受付終了
9月16日(水)
お申し込み受付終了
閉じる