《ポエトソファに座るフィン・ユール》1949年頃 オードロップゴー美術館
Ordrupgaard, Copenhagen, House of Finn Juhl Archive
1912年、デンマークのコペンハーゲン近郊フレデリクスベアに生まれる。若い頃は美術史家を志していたが、父親の反対から王立芸術アカデミー建築科に進学する。在学中からヴィルヘルム・ラウリッツェンの建築事務所で働き始める。
1937年、25歳のときに家具職人組合の展示会に初出品する。家具職人ニールス・ヴォッダーとの協力関係のもと、1940年代には《イージーチェア No.45》、《チーフテンチェア》など、代表作となる椅子をデザインした。また、1942年にはコペンハーゲン北部のオードロップゴーに自邸を建設し、自らデザインした家具や日用品に囲まれて暮らした。
1950年代はアメリカへと活動の場を広げ、国連本部ビルの信託統治理事会議場のインテリアと家具デザインを手掛けるなど、国際的に名を広めていった。スカンジナヴィア航空のオフィスや旅客機のインテリアデザイン、世界各地で開催されたデンマーク・デザインを紹介する展覧会場デザインなど、建築家、インテリアデザイナーとしても幅広く活躍した。
《フィン・ユール邸 内観》オードロップゴー美術館
Ordrupgaard, Copenhagen Photo: Henrik Sørensen