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展示内容・みどころ
Outline / Highlight

荒木珠奈(1970年-)は、へんてこなかわいらしさとゾクッとする感覚が混ざり合った世界観が魅力の作家です。光と影、昔話、家や舟といった物語を想起させるようなモチーフを用いて、私たちの心の底にある懐かしい感覚や感情、記憶を揺さぶりながら、非日常の世界へと誘う作品を数多く発表してきました。
本展では、詩情豊かな版画や立体作品をはじめ、メキシコの先住民やさまざまな国のルーツを持つこどもたちと共同制作した作品など、初期から最新作までの90点以上を紹介します。物語性あふれる作品がもたらす鑑賞体験を通じて、「越境」「多様性」「包摂」といった国や地域を越えて現代社会が共通して抱えるテーマについて思いを寄せ、一人ひとりの日々の暮らしのかけがえのなさ、生きていくことのポジティブな力を見つめることのできる展覧会です。

みどころ1

「上野の記憶」に着想を得た大型インスタレーション

開催地である「上野の記憶」が造形物と化したかのような、見る人の想像力をかきたてる大型作品を新作。美術館の「そこ(底)」とも言える巨大な地下展示室に、日常と非日常の境界を行き来するような、不思議な旅が味わえる空間をつくり上げます。

《記憶のそこ》スケッチ
《記憶のそこ》のためのドローイング 2023年 作家蔵

みどころ2

参加型作品、体感型展示

カラフルで幻想的な展示空間が作り出す参加型インスタレーションや、現実と空想が融合したような詩情あふれる版画や立体作品などにより、ちょっと怖くて懐かしい空間を体感できる展示構成を試みます。

Caos poetico (詩的な混沌)
《Caos poetico (詩的な混沌)》 2005年 東京都現代美術館蔵
Photo: Hiro Ihara
見えない
《見えない》 2011年 作家蔵
Photo: Keizo Kioku

みどころ3

幅広い表現活動を続けてきたアーティスト・初めての回顧展

90年代から国内外のグループ展や個展で作品を発表してきた荒木珠奈。本展では、初期の作品から、本展のための最新作まで、荒木ならではのコラボレーションを含む、幅広いジャンルの多様な作品を網羅します。

Una marcha de los esqueletos (ガイコツの行進)
《Una marcha de los esqueletos (ガイコツの行進)》 2004年 作家蔵
牛レストラン
《牛レストラン》 2001年 個人蔵
Photo: Masaru Yanagiba
夜の芯
《夜の芯》 2006年 作家蔵
浮き雲暮し
《浮き雲暮し》 2000年 作家蔵
湖のよる
《湖のよる》 2000年 作家蔵
波間に眠る
《波間に眠る》 2009年 作家蔵
NeNe Sol-末っ子の太陽-
《NeNe Sol-末っ子の太陽-》 試作版 2011年 作家蔵
Photo: Jun Asano
NeNe Sol-末っ子の太陽-
《NeNe Sol-末っ子の太陽-》 挿絵 2011年 作家蔵

会場風景

会場風景1
会場風景2
会場風景 正門前
会場風景3
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