東京都美術館100年のトピックを、各時代の出来事やニュース、話題、人物などに焦点を当てながら詳しく紹介していきます。
1926(大正15)年から現在(2026年)までの歴史を振り返って、美術館に関わってきた人々に思いを馳せるシリーズです。
❶ 100年にわたり、多くの来場者が訪れ続ける東京都美術館―生きることの喜びとその肯定を示す感情を思い出させてくれる場所(前編)
2026(令和8)年、東京都美術館は開館100周年を迎えました。1926年、東京府美術館の開館年には、5月から6月にかけて「第一回聖徳太子奉讃美術展」が開催され、日本画、洋画、彫刻、工芸合わせて1,056点が出品され、1か月強の会期で6万人を超える入場者がありました。翌年3月までに、第7回帝展をはじめとして、院展、二科展、書道展など、22の公募団体が主催した展覧会が開催され、この1年間で、473,000人もの入場者でした。
その後、戦争の年(1944–45年)、リニューアル休館の年(2010–2011年)を除いて、毎年多くの人々が上野の美術館を訪れ続けています。記憶に新しい、人出がすっかり途絶えたコロナ禍の年(2020年)でさえ、年間約35万人の入館者を数えています。2024年3月末までの99年間の累計では、なんと約1億4,600万人以上となり、これは2024年の日本の全人口(約1億2,400万人)を2千万人以上も上回っています。100年に渡って東京都美術館に毎年何十万人もの人々が来続けているということは、驚くべきことではないでしょうか。写真は、1974年まで50年にわたって親しまれてきた旧館の外観と1975年に新築され現在も現役の新館の外観です。