企画展
2024年7月20日(土)~10月9日(水)
本展では自然に深く関わり制作をつづける現代作家5人をご紹介します。野生動物、山の人々の生業、移りゆく景色や植生、生命の輝きや自然の驚異を捉えた作品は、自然とともに生きるつくり手の瑞々しい歓喜に溢れています。同時に、ときに暴力的に牙をむき、したたかな生存戦略をめぐらせる自然の諸相を鮮烈に思い起こさせ、都市生活では希薄になりがちな、人の力の及ばない自然への畏怖と敬意が認められます。未開の大自然ではなく自然と人の暮らしが重なる場から生まれた彼らの作品は、自然と人の関係性を問い直すものでもあります。
古来人間は、自然の営みに目を凝らし、耳をすまし、長い年月をかけて共生する術を育んできました。自然に分け入り心動かされ、風土に接し生み出された作品は、人間中心の生活のなかでは聞こえにくくなっている大地の息づかいを伝えてくれます。かすかな気配も捉える作家たちの鋭敏な感覚をとおして触れる自然と人のあり様は、私たちの「生きる感覚」をも呼び覚ましてくれるでしょう。
出品作家(五十音順)
榎本裕一
川村喜一
倉科光子
ふるさかはるか
ミロコマチコ
閉じる
一般 1,100円 / 大学生・専門学校生 700円 / 65歳以上 800円
[各種割引]
[サマーナイトミュージアム割引]
閉じる
●アーティスト・トーク
川村喜一
ふるさかはるか
展覧会会場にて、出品作家から制作の様子や作品についてお話をうかがいます。
●アーティスト・トーク
倉科光子
展覧会会場にて、出品作家から制作の様子や作品についてお話をうかがいます。
●トークイベント
漆・藍・土
自然と「ともに」つくる木版画
木版画を自然と関わる手段と考える、ふるさかはるか。本展には青森での取材から生まれた新作を出品します。新しい素材に挑戦する制作過程や自然素材とのやりとりのなかで感じたことなどお話をうかがいます。
イベント終了後、昨年出版された、ふるさかの作品集『ことづての声/ソマの舟』のサイン会を開催します。
お申し込み受付終了
●キッズ+U18デー
小・中・高校生や乳幼児をお連れの保護者の皆様のために、展覧会を特別に無料でオープンします。夏休みの1日を涼しい美術館で楽しみませんか?
●トークイベント
倉科光子 × 平吹喜彦
東日本大震災の津波と復興がもたらす植生の変化を捉えつづける倉科光子。観察に基づき描く「tsunami plants」(ツナミプランツ)のシリーズには、その土地の歴史が刻まれています。仙台市新浜地区を拠点に人の営みと密接にかかわる「海岸エコトーン」(海と陸、川が出合う境界領域)の調査・保全に携わられてきた平吹喜彦氏をお招きし、震災後、里浜で何が起きてきたのか、倉科が描いた景色が生まれた背景をひもといてゆきます。
●ダイアローグ・ナイトwithとびラー
金曜日の夜間開室の時間に、東京都美術館で活動するアート・コミュニケータ(とびラー)と一緒に、ゆったり展覧会を巡りませんか?お話ししながら、作品世界を楽しむ鑑賞プログラムです。
●ダイアローグ・デイwithとびラー
水曜日の午前中に、東京都美術館で活動するアート・コミュニケータ(とびラー)と一緒に、ゆったり展覧会を巡りませんか?お話ししながら、作品世界を楽しむ鑑賞プログラムです。
●トークイベント
川村喜一に聞く
知床の暮らしと制作
2017年に「自然と表現、生命と生活」を学び直すため、北海道・知床に移住した川村喜一(写真家・美術家)。アイヌ犬ウパシを家族に迎え、狩猟免許を取得し、知床に根を下ろした、いまの暮らしと制作についてお話をうかがいます。
お申し込み受付終了
閉じる